『VTR250』Vツインとトレリスフレームの美しい融合 ホンダVTR250を解説

一見地味ですが、実に貴重なVツインエンジンに美しいトレリスフレームの組み合わせで個性を発揮しているのがホンダVTR250というバイクです。

扱いやすく、耐久性に優れるホンダの水冷V型二気筒はすごく優秀。

そんなカジュアルにスポーツを楽しめる、まさにオールラウンダーであるVTR250を今回はご紹介します。

 

VTR250のスペック

VTR Special Edition / VTR / VTR Type LD / VTR-F 主要諸元

《 》内はVTR Type LD 【 】内はVTR-F 

車名・型式 ホンダ・JBK-MC33
全長(mm) 2,080
全幅(mm) 725
全高(mm) 1,055《1,045》【1,115】
軸距(mm) 1,405
最低地上高(mm) 155《145》
シート高(mm) 755《740》
車両重量(kg) 160【163】
乗車定員(人) 2
燃料消費率(km/L) 40.0(60km/h定地燃費値)
最小回転半径(m) 2.7
エンジン型式 MC15E
エンジン種類 水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒
総排気量(cm3 249
内径×行程(mm) 60.0 × 44.1
圧縮比 11.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 22[30]/10,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 22[2.2]/8,500
燃料供給装置形式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式 セルフ式
点火装置形式 フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式 圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L) 12
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.733
2速 1.800
3速 1.375
4速 1.111
5速 0.965
減速比(1次/2次) 2.821/2.928
キャスター角(度) 25゜ 30′
トレール量(mm) 96
タイヤ 110/70R17M/C 54H
140/60R17M/C 63H
ブレーキ形式 油圧式ディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 ダイヤモンド

出典:HONDA公式HP

 

1998年から2017年までモデルチェンジを繰り返し販売されたロングセラーモデル。

熟成を重ねた爽快で力強いエンジン

 

バンク角90°の水冷V型二気筒エンジンは粘り強さがあり、街乗りに適したセッティングがなされています。

そのため雑な操作をしても許容してくれるこのエンジンは、非常に懐の深い初心者に優しいバイクです。

FI化されたマイナーチェンジ後のモデルは更に低回転域を強化されているので、熟成に熟成を重ねたホンダらしい乗りやすいバイクであると思います。

乗りやすさとスポーツ性は両立が難しいですが、VTR250は適度にシャープさがあり、高バランスに仕上がっています。

 

初心者には乗りやすく、ベテランはニヤリとするVTR250は、V型エンジンを搭載したバイクの完成形だといえます。

ただV型といっても鼓動感は少ないのでアメリカンバイクのような鼓動感は期待できないので注意が必要です。

 

エンジンと相性のいいワイドレシオのトランスミッション

 

 

トルクフルで粘り強いエンジンを搭載するVTR250は、ワイドレシオな5速ミッションを与えられています。

多段化された現代においては物足りない印象ですが、エンジンと相性のいいトランスミッションなので乗りやすい印象です。

そして5速しかないので変速の手間が一段分減り、疲れにくいともいえます。

ロングツーリングよりタウンユースのバイクなので、旅に出たい人には不向きかもしれませんが、250ccバイクのカテゴリに合っていると思います。

 

美しいトレリスフレーム

ドゥカティのモンスター400に似ているといわれていますが、トラス(三角形)フレームともいわれるトレリスフレームがVTR250の特徴だと思います。

モンスター400が1993年、VTR250が1997年に発売されたので、似たようなスタイルだと真似だとどうしてもいわれてしまいますが、良きデザインなのは間違いと思います。

そして理想的なパイプ配置にすることで高い剛性を得ることができますが、溶接して作ることになるため量産に向いていません。

また両車とも同じデザイナーともいわれていますが、実際のところは分かりません。

 

柔らかい乗り心地だがシートが細め

柔らかくいてコシのあるサスペンションをしているため、乗り心地は非常に良いVTR250。

ただシートが細いため長時間乗っているとお尻の痛みと格闘することになると思います。

この細いシートとシート高が755mmなので足つきがかなり良いため、小柄なライダーでも不安なく乗ることができます。

 

誰でも安全に楽しく乗る事ができるホンダらしい優等生バイクだといえます。

 

VTR250の気になるところ

燃費計がない

無いと不便に感じるのが燃費計ですが、残念ながらVTR250には燃費計がついていません。

走行距離で給油タイミングは分かりますが、メーター表示のほうが認識しやすいのでこれは非常に残念なところです。

 

ステップ位置が高い

 

足が長い人はステップ位置が前よりで上にあるため、膝の曲がり強く、少し窮屈に感じてしまいます。

もともと小柄なバイクなので、大柄な人はもう少し大きいバイクを選択するほうがいいかもしれません。

 

ただバックステップなどで解決できるので、自分に合ったカスタムがオススメです。

 

結果VTR250は良いバイク

他のバイクと比べて特徴があるのに地味な存在ですが、高い中古価格から分かるように根強い人気があるVTR250。

中低速のパワフルさと確かなスポーツ性で、ジムカーナを走る人からも好まれており、刺激的ではありませんが高性能なバイクなのは間違いありません。

10万Km以上も走れてしまう信頼性の高いVツインを搭載したVTR250は、通常のネイキッドモデルに加えハーフカウルのVTR-Fもあります。

CB400SF/SBのようなラインナップのVTRはホンダの250ccバイクのスタンダードな位置づけといえるでしょう。

ホンダのスタンダードは、クラス最高の証です。

貴重なV型ロードスポーツバイク、ぜひ一度体感してみてください。